197. 小隊長を鍛えろ! 〜企業の命運を握る“課長教育”〜
Oct 09, 2025古今東西、軍隊で最も死傷率が高いのは約50人の部下を指揮する小隊長だ。死傷「数」ならば兵卒が一番多いが、「率」ならば、部隊の先頭を進む小隊長が最も高い。
小隊長を育成する士官学校は、軍隊で最も重要な教育機関だ。理由は、
①兵士の命運と、作戦の成否が小隊長にかかっているから
②小隊長として修羅場を潜り抜けた者の中から未来の将軍が生まれるから
③死傷率の高い小隊長の大量生産が必要だから
士官学校では莫大な投資が行われ、身体能力、座学、そしてリーダーシップを鍛える。
軍隊の小隊長に当たる課長の育成教育について、日本では終身雇用の名残で“課長は現場の延長”と見なされ、不十分なまま放置されていないだろうか?
「プレイヤーとして優秀だったから課長に昇進」
「労務管理と評価者研修が中心で、最近はハラスメント研修で手一杯」
という現実から、体系的なリーダー教育が欠けている企業も多い。
企業の力を決めるのは現場社員の総合力で、その力を引き出すのが課長だ。
経営者が真に注力すべきは新任課長の教育だ。
課長を鍛えられるか否かが、企業の未来を左右する。