199. ビジョンを実現する“任務”を明確にせよ

1.aim 目的 Nov 07, 2025

1990年8月、イラクが突如クウェートに侵攻した。湾岸戦争の幕開けだ。
翌1991年1月、国連決議に基づき多国籍軍が出動した。掲げられた作戦ビジョンは「クウェート解放」。
このビジョン実現の為に、多国籍軍は三つのミッション(任務)を設定した。

1.空爆によるイラク軍事基地の壊滅
2.地上部隊によるクウェート領内のイラク軍の排除
3.イラク南部への追撃による戦意の完全喪失

この明確さが多国籍軍を一枚岩にし、想定の半分、わずか1ヵ月で作戦を完了させた。自らの行動がビジョン実現の一部だと確信した兵士が、恐怖を超えて前進したのだ。

組織運営の原理はビジネスでも同じだ。ただ、立派なビジョンが社員の行動に繋がらずに苦労する企業も散見される。ミッションが不明確なために、ビジョンが「空虚な美辞麗句」と現場に受け取られるのだ。
だからこそ、「ビジョン実現の為の、今年のミッションは何か?」を各部門が経営と合意する仕組みが必要だ。

自らのミッションがビジョン実現に貢献していると社員が確信した時、組織は真の一体感を得る。経営者が掲げるビジョンが社員の夢と誇りになる。

あなたの組織には、夢のあるビジョンがあるか?
あなたの組織では、ビジョン実現の為のミッションが明確か?

※用語の選び方は企業により異なりますので、「ラベル」と考えて頂ければ結構です。

 

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