210. リーダーに教養は必要か?

4.inspire 示唆 May 22, 2026

「軍隊の高級将校には、広く深い教養が不可欠だ」と、元英国海兵隊総司令官サー・ロバート・フライは言う。戦場の司令官は、限られた時間の中で重大な決断を迫られる。戦略知識や戦闘技術だけで国家の命運にかかわる決断は出来ない。大局観、歴史観、人間理解、倫理観――つまり教養が問われる。部隊の兵士の心に火を点けるのも同じだ。 気合や根性論だけで、人は命を懸けられない。
だから士官学校では戦略学習や射撃訓練だけではなく、歴史、哲学、倫理、地政学など幅広い学問を学ぶ。国の未来を左右する決断や、生死のかかった現場での統率には、人間そのものへの深い理解が必要だからだ。 欧米のトップスクールがリベラルアーツを重視するのも同じ理由だ。法律、会計、マーケティングだけを学んでも、人を導く力は身に付かない。正しい決断も、社員の心を動かす言葉も生まれない。 日本企業も、この10年ほどでリベラルアーツ教育に力を入れ始めた。かつて「エコノミックアニマル」と呼ばれた時代からすると隔世の感だ。

巨大国家の指導者が国益だけを叫び、巨万の富を持つ経営者が私利私欲に走る。そのような時代だからこそ「自らを正当化するための知識」ではなく、異なる価値観を理解し、人間として倫理を問い続ける、本来の意味でのリベラルアーツが求められる。

もちろん、教養だけで人は動かない。 深い教養を持つリーダーがMission Leadership®を身に付けた時、組織は社会に貢献する価値を生み出す。

教養は何が正しいかを「考える力」を与える。
Mission Leadership®は、それを「実行する力」を与える。

 

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